【 依美 】 画面に並べた、その文字、自分の名前。 たった2文字だけだったから、初めてのメッセージにしては少し冷たいものになってしまったかもしれない。 自分の名前は“エミ”、漢字では“依美”。 “笑”の文字が使われていないから、漢字自体が嫌いなわけではないけど、名前の話はできるだけしたくない。 そんな私が奏に自分の名前を送信することができたのは、どうしてだろう。 自分のことを話すのが得意ではない私が、自ら自分のことについて話すことができたのは、どうしてだろう。