「どうしたの?李叶。」

そういって李叶を部屋に入れる。

「どうしたの?

そんな悲しそうな顔して。」

「音春に言わなきゃいけないことがあるんだ。

今日なんか違うことなかったか?昨日と。」

「・・・練習がハード?だったくらいかなー。」

「そのことなんだけど・・・さ。」

そこまで言って音春を抱きしめ、ごまかす。

音春はその手を放す。

「言いかけてやめないで。なに?」

「音春、お前を今度の・・・




東雲戦に補助として出てもらう。」

「・・・へ?」

李叶の口から出た言葉を

上手く理解できない音春の口からは

それしか出なかった。

「・・・音春には軍の補助役っていう

比較的安全な場所についてもらいたい。

人数がどうしても必要なんだ。

お前を危険な目に遭わせるってことはわかってるけど


音春が必要だ。この通りだ。」

李叶は必死で頭を下げた。

・・・なんで。勝手に。

「・・・もし、断ったら?」

「その選択肢はないと思ってる。」

頭を下げながら言葉を発する李叶。