そんな話をしながら、

料理を作っていると

あっという間に李斗たちが家を出る時間になった。

「じゃー、行ってくるから。よろしく。」

「いってきまーす。」

「さ、お見送りよ♡

音春ちゃん♡」

「いってくる。」

そういうと玄関へと向かう

玄関でみんなの声が響く。

「何をしに行くかは分からないけど・・・

行ってらっしゃい!」

「行ってらっしゃい♡」

カオルさんは風呂敷に包んだ何かを渡す。

「いつも、ありがとな。

カオル。」

「もちろんよ♡

李斗♡」

ニコニコするカオルさんが私と一緒に

みんなを送り出す。

カオルさんはキッチンに戻る。

「・・・音春。」

「李斗。

どーしたの?」

「キス・・・してくんない?」

「・・・え?」

戸惑いながらも李斗の唇に顔を寄せる。

軽く、

キスをする。

「・・・ありがと。待ってろよ。

あと、

・・・照れすぎ。」

「て、照れてない。

行ってらっしゃい!」

「行ってきます。」


ニコッとしながら玄関をでる。



胸の鼓動がほんの少し、

早くなった・・・





気がした。