どこかへ落ちていく感覚。





夢の中にいるような感覚。








激しい痛みを伴った感覚。

そんな負の感覚が音春の体を覆う。

「ここは・・・・・・」



消えゆく記憶と感覚の中で


音春は最後の力を振り絞り口をひらく。

「私を、どこに連れていく気・・・

なの?」

誰も答えるはずのない質問を自分の頭に唱えかけた。














誰も答えてくれるはずない自問自答を。









これから起こることを音春は知る由もなかった。