「あぁ。」 私の質問に短く答えた。 だって、山口は北見くんの お母さんの調子が 悪かったから転校したって…。 どういうこと? 良くなったから戻ってきたんじゃないの? 「じゃあ、どうして…。」 こっちに?と続けようとした時だった。 「綾香ー!? なにしてるのー? 行くわよー!」 遠くから叫ぶお母さんの声に遮られた。 「じゃ、俺はこれで。 また月曜日な。」 そのまま私に背を向けて歩き出した。 私は彼の背中をしばらく見つめていた。 …戻ろう。 きっと、北見くんにも いろいろ事情があるんだ。