お母さんたちの方へ向かう時だった。
「綾香?」
聞きなれた声が聞こえた。
「え?」
私は思わず振り向いた。
後ろにいたのは、お花を持った
北見くんだった。
「やっぱりそうだ。」
「え、なんで…?」
私はわけがわからなかった。
「お前こそどうしたの?」
私の質問には答えずに、
自分の質問をぶつける。
「あ、えっと私は、
おばあちゃんに会いに…。」
「そっか。」
そのまま彼は俯く。
「…北見くんは?」
彼はうつむいたまま
今にも消えそうな声で呟いた。
「俺はお母さんに会いに来た。」
…え?
「え、どういうこと?
お母さん亡くなったの…?」
私は彼の言っていた意味がわからなかった。

