私は斉藤綾香。

顔普通、運動普通、頭普通。

トントン拍子の至って普通の女の子。

「なぁ、夏海、ここの問題わかる?」

数学のワークと格闘してる男の子は、

小中高一緒の山口直哉。

「こんな問題もわからないの?

この3をxのところに代入するでしょ?

それで…。」

山口の質問に答えてる女の子は、

中学のときに仲良くなった高橋夏海。

私の1番の親友だ。

「おぉーー!

さすが夏海、すっげぇ、一気にわかった!」

「こんなのもわからないなんて…。」

夏海は呆れている。

「なぁ、知ってる?

今日転校生来るんだってよ?」