「ちょっと、綾香!?
どうしたの?」
教室を飛び出し、私達はトイレに駆け込む。
「ごめん、急に…。」
私は俯いて、夏海に謝る。
「…はぁ。
どうせ、北見でしょ?
ってか、なんで直哉のやつ、
綾香がクラスにいるって言っちゃったのかな。
あいつ知ってるよね?
綾香と北見が付き合ってたの。」
私は夏海の質問に頷く。
「まぁ、あいつは鈍いから
きっとそういうの
わからなかったんだろうね。」
「…そうだね。」
私は夏海の言葉に頷くしかできなかった。
「んまぁ、いずれかは知ることだったんだし、
別に平気だよ。
それより、これから大丈夫?」

