キミと出逢えた季節〜最初で最後の恋〜

階段をのぼりながらも、
小百合との会話に、花をさかせる。


屋上の古びて少し錆びた扉を開けた途端、


暖かい風が吹き抜けた。




「…やっぱり風が気持ちいいね。」




私はフェンスのそばに駆け寄り、深呼吸する。


「うん、そうだね。」


顔を上げ、空を見つめる。

「いい天気…」

視線の先には、雲ひとつない青空が広がっていた。