キミと出逢えた季節〜最初で最後の恋〜

「なんでって、…待ってたんだけど。」


彼はスマホをポケットに直し、
当たり前のようにそう言った。


「え…先帰っててよかったのに…」



靴を履き替え、片倉くんの隣に並ぶ。



ジッと彼の横顔を見る。



「外暗いし、危ねぇだろ。」




「…。」



「送るよ。」



私を見ずに、たんたんとそう告げると、
彼は歩き出した。


私は慌てて彼のあとを追いかける。


外は真っ暗で、歩行者はほとんどいない。

そんな中、私は彼の隣に並んで歩く。


…けど…。


またしても沈黙…。


何か話題…。




「今更だけど」



片倉くんは、突然口を開いた。

私は彼の方に目を向ける。

「なんで俺がバスケ部って知ってた?」



「小百合に聞いたの。片倉くんは
小学校の頃からバスケ大好きなんだって!」


「…あいつか。」


「…。」
「…。」

うまく話がつながらず
会話終了。



そしてまた、沈黙…。


せっかく片倉くんから
話題振ってくれたのに…。

どうしてうまく話せないんだろう…


小さくため息をつく。






なんとなく私は、空を見上げた。