キミと出逢えた季節〜最初で最後の恋〜

どれくらいたっただろう。




目が覚めたときには、病室にお母さんがいた。




ベッドの横のパイプ椅子に座って、
私の左手を握ってくれていた。






…右手には点滴、口には酸素マスクがつけられていた。








「ちひろ…?!」





私が目を覚ましたことに気づいたお母さんは、


心配そうに、私の顔を覗き込んできた。



「…ちひろ、大丈夫?!」





「……うん」




思うように、声が出なかった。




「よかった…すぐに星野先生呼ぶわね。」



私の返事を確認したお母さんは、
即座にナースコールを押した。



星野先生というのは、私の担当医のこと。

30代前半くらいの、…女の先生だ。




すぐに、星野先生は病室に来て、
酸素マスクを外してくれた。






そのあと、軽い検査を受けて、

検査結果を調べる為に、

先生は病室から出て行った。







また病室には、
私と…お母さんの二人だけになった。





「ちひろ、…体は大丈夫?」




「うん、平気。」


私は、ベッドから上半身を起こし、
笑顔で答える。


…本音を言うと、少し頭痛がするけど…。







そんなこと、どうでもいいと思うくらい、


お母さんに聞いておきたいことがあった。




ううん。



聞かないといけないって、
ずっと、思っていたこと。