キミと出逢えた季節〜最初で最後の恋〜



「本当に心配したんだから…!」


「ごめんごめん、ありがと!」






立花から離れて、
俺の横のパイプ椅子に腰を下ろした小百合。






「ていうか蒼。
私を差し置いて、何先にお見舞い行ってるの」






何故か横目でじーっと睨まれる。




「待って。って言ったのに、置いてかないでよ」




俺、そんなこと言われたか…?


……心当たりがない。




「悪い…聞いてなかった。」






「…ふーん……ま、別にいいけどさ。」







小百合は
なんとも言えないような顔をしていた。













「ねぇ、ちひろ、前にも倒れたことあるの?」






「…これが初めて。…でも本当、大丈夫!
この通り、ピンピンしてるから!」




笑顔を見せた立花を見て、
小百合はほっとしたのか肩を落とした。









「よかった…!学校は?いつから来れるの?」






「……一週間後くらい…かな。
念のため、検査入院することになってるから」








「そうなんだ…。」






どこか曖昧な返事。







立花の言葉がやけに耳に残る。






「…そろそろ行こうぜ。」



俺は立ち上がり、窓の外に目をやった。



「え、もう?!」







「…長居しちゃマズイだろ。」






…さっきまで晴天だった空は、
光が見えないくらい暑い雲に覆われている。