「ヤッホ〜片倉君!」
ベッドから上半身を起こし、
俺にいつも通りの笑顔を向けてきた立花。
「は…?おまえ…」
肩で呼吸をしながら、立花に視線を向ける。
病人とは思えないくらい、いつも通りのこいつの頭には、…包帯が巻かれていた。
「来てくれたんだね。」
「…。」
「座って…?」
立花はベッドのそばにある、パイプ椅子を指差した。
俺は何も言わずに、パイプ椅子に腰を下ろす。
…消毒液の匂い。
真っ白な、何もない部屋の中。
「練習試合、どうだった?約束してたのに
行けなくてごめんね!」
不自然なくらい、いつも通りのテンションで
先に話を切り出したのは、立花だった。
「…」
練習試合のことなんて…今はどうだっていい。
なんで、元気の塊みたいなお前が、
…こんなところにいるんだよ。
…聞きたいこととか、言いたいことは
山ほどあるのに、うまく言葉が出てこない。
「片倉君…?」
「なんで…病院なんかに…?」
「練習試合の日の、朝。家で倒れたの。」
明るい声色のまま、話を続けるコイツに
「……。」
俺はなぜか、違和感…?みたいなものを
感じた。
「連絡しなきゃって思ったんだけど、
無理っぽくて。」
