本当の出会い 〜蒼side〜


俺がアイツと出会ったのは、入学式の日。


16歳の春。


『おっはよ、蒼!!!』


昇降口に向かって歩いていた俺に、
岸本涼介が声をかけてきた。


『はよ。』


いつも通り、挨拶を返す。

『今日から高校生だな!一緒に楽しもうな!』



朝からハイテンションなコイツ。

…涼介は中学からの友達で、明るくて、ポジティブ思考の落ち着きのない奴だ。


『なあ、蒼、知ってるか?今年の新入生に
めちゃくちゃ可愛い子がいるらしいぜ!』


『…興味ねぇ。』