ママ「今日はね〜。

   蒼空がうちに来たお祝いで

   理子の大好きなハンバーグよ!」


理子「えっ!」




自分の目が輝きだしたのがわかる…。

だって、大好物だもん!!




蒼空「ぶっ…」




…?!

今、吹き出す声が聞こえたんだけど…。

あたしのことバカにしてる…。




蒼空「ハンバーグ好きなんだー?」





っ!

何、普通に話しかけてきてるの?!

朝言ったこと、忘れたの?!




理子「話しかけないでって言って……」

蒼空「うん、覚えてる」

理子「…?!」



あんなこと言われたのに、

気にしてないの?!




…変人?




蒼空「そんな照れなくても、
 
   俺も好きだぞ!ハンバーグ!」




……はあああああ?!


知らないし!そんなの!

照れてないし?!


なんか、こいつのペースになってるし!




蒼空「おばさん!明日から俺、

   学校なんで、朝ごはんとか

   よろしくお願いします。」


おばさん「おおっ!

     礼儀正しいとこは、

     変わってないじゃん!」


蒼空「礼儀正しいって?」

おばさん「日本語が苦手なのも

     変わってないわね…。」


蒼空「…?」





…なんか意外…。

もっとおちゃらけた感じかと思った。


けど、ちゃんと頼みごととかできるんだ…。



ちょっと見なおしたかも…。




あたしが驚きの顔で見ていると…、



蒼空「なあ、礼儀正しいって、

   どーいう意味だ??」



礼儀正しいの意味を、

まだ考えてたの?!


…ばかじゃん…。



でも…なんか笑っちゃう…。

こいつといると…。



蒼空「何、笑ってんだよ!

   こっちは真剣なんだよ…!!」



あ、拗ねてる…。



普通だったら、あたしが笑ったら

「笑った!」とか

いちいち喜ぶのに…。



やっぱ、変な奴だ…。







でも…嫌いじゃない気がして

目が離せない…。




あたしが変かも…。