おばさん「こらっ!理子!

     蒼空は、

     悪い子じゃないから!」 

理子「……だって、

   絶対あたしのこと知ってる」

おばさん「そりゃー、知らない人なんて

     いないでしょ!」

理子「……っ!あ、そっか…」






っ!!

ちょっとは、可愛いとこあるじゃん!

天然なとこは、想像とぴったりだ!



 
つーか、なんでそんなに嫌がるんだ??






蒼空「なんで

   俺が知ってちゃいけないわけ?」


いつの間にか俺は、

相手があの高梨理子ってことを

忘れていた。




理子「教えないし、言わない」



蒼空「…」



理子「あたし、もう仕事行くから」





そう言って、家の前に止まっている

でかい車に乗って、

どこかへ言ってしまった。



なんだあいつ!!

顔がいいだけで、めっちゃいらつく!

CMとかの顔と全然ちげーし!


あのさわやかさは、どこにいったんだよ!



おばさん「ごめん!蒼空!

     理子ね、

     極度の人見知りだから…」

 

人見知りなのか?!

あれ!!


おばさん「きっと、

     仕事モードに入ってるのね」


蒼空「仕事モード?なんだそれ?」


おばさん「理子はね、仕事が嫌いなの。

     だから、お金を稼ぐために

     人に利用されてるんだ

     って思ってる」 



…深い…気がする。



おばさん「いつもはあんなじゃないのに

     知らない男の人に会うと

     ああやって

     自分を作っちゃうのよね〜」


蒼空「自分を作る…か…

   わかんねーや!笑」


俺には、できないことってことしか

わかんないし!




おばさん「簡単に言うと…

    『どーせ男なんて、

     あたしの顔ねらいでしょ。

     だったら、嫌われたい』

     って感じよ!」

蒼空「わかりやすい!

   すげーわ!おばさん!

   せんせーみたい!」

おばさん「もっとほめなさーい♪」


なるほど…。

だから、モデルしてること知ってる俺を

嫌がってたんだ。



蒼空「ほんとはどんな性格なんだ?」

おばさん「ん〜そうね〜。

     仕事から帰ってきて、

     あたしと話してるとこみたら

     わかるわよ!」

蒼空「隠れとくわ!」



女だったら、大丈夫なのか…。

じゃあ、俺が、 

女装すればいいんじゃね?!



われながら、頭いいと思う。




まー、したくねーけどさ!笑