蒼空「なあ、ゴリラ〜
飲み物持ってきて〜」
2階から、元気な声が聞こえる。
ゲームでもしてるの?
もうテンションがあがってるし、
千秋って人の、叫び声も聞こえる。
っていうか…ゴリラって…もしかして…
美咲「はー?!嫌に決まってるでしょ!」
蒼空「じゃ、よろしくな!
あー!おい千秋!
そこでパンチはずるくね?!」
やっぱり美咲ちゃんのこと…。
最低すぎる!
女の子のことゴリラはないでしょ!
…それにしても…
…楽しそう…。
高校生って感じだなぁ…。
美咲「ねっ!聞いた?!
ゴリラだよ?!ゴリラ!」
千香「美咲ちゃん…
急いで持っていかないと、
千秋くんが機嫌悪くなっちゃう…!」
美咲「っもう!
ほんっとめんどくさい!
ちょっと行ってくるね!」
美咲ちゃんは、そのままダッシュで
冷蔵庫からお茶を出して、
コップと一緒に持っていった。
慣れてる…?!
なんで?!
千香「あの…ごめんね。
たぶん、美咲ちゃん、
よく蒼空くんの家に行ってるから
勘違いしてる…。
家の作りとかよく似てるから、
蒼空くんの家みたいな
感覚なんだと思う…」
なるほど…そういうことか…!
たしか、うちのお母さんが
あいつの家の作りを真似したって言ってた…

