人気モデルと同居?!

美咲「やっほー!蒼空!千秋!」

千香「おはよ…」



靴箱で、クラスの女子に頭を叩かれる。


蒼空「いった!

   そこは軽く叩けよな!」

美咲「ごめんごめん!

   手加減ができなくてさー!」

蒼空「ゴリラかよ………」

美咲「えーー??

   聞こえなーい」


ほんと、美咲は元気だよな…。

まあ、

そんなとこがいいとこなんだけどな。



女子A「あっ!!来たよ!蒼空先輩。

    蒼空先輩、今日もカッコイイ♡」

B「やばい!目あったんだけど!!」

C「笑顔可愛すぎ!!!」

D「彼女いないんだって!」

E「でも、まだ誰も告白して

  OKもらったことないんだって…!」





…俺なんかのどこがいいんだろ…。

告白してきてくれる子もいるけど、

俺、バカだし…。

アホだし…。






そいえば、俺から話しかけて、

あんな反応されたの初めてだな…。


俺は、昨日のことを思い出した。

『必要以上に話しかけないで』


そう、冷たく言われたんだ。



ぷっ…。

まあ、作ってただけだったけどさ。


思い出し笑いが、止まんねー。笑



千秋「何、ニヤニヤしてんだよ…、

   モテるやつはいいですねー」

蒼空「はー?別にモテねーけど?」

千秋「……りかちゃん、お前のこと

   好きなんだってさ…」

蒼空「りかちゃん?誰だそれ」



聞いたことないぞ…?


千秋「俺が昨日告った子だよ!!」

蒼空「りかちゃんっていうんだな!

   へー」

千秋「……できたら、紹介してくれない?

   って可愛く言われちゃったんだよ…」

蒼空「まさか…お前………」

千秋「すまん!!

   


   俺に任せろってカッコつけた…」




はあ?!

ありえねー。

そんな知らない奴と話したくねーし。

しかも、千秋が好きになるやつって、

ろくなやついねーし。


蒼空「俺は、会わないからな!」

千秋「そこをなんとか!」

蒼空「いやだね!

   お前、利用されてるんだぞ?!」


千秋「いいんだよ!!



   りかちゃんの笑顔が見れるなら…

   …な?」


蒼空「な?じゃねーよ!

   困るのは俺だよ!」




ほんっと、どーしよもないバカだな…。

まあ、俺も言えないけどさ。




千秋「高梨理子ちゃんの

   ポスターやるから!頼むよ!」

蒼空「…!」


前は、喜んでもらってたんだけどな…。

さすがに、

毎日見る人のポスターもらってもな。

てか、あいつに見られたら、

引かれる!



蒼空「いや、いいわ…」



千秋「はっ?!まじ?!

   めっちゃレアだぞ?!」

蒼空「……いろいろあってな」


千秋は、

すげー怪しそうにこっちを見てくる。


やべー、言いてぇ。

『俺、高梨理子と一緒に住んでる』


って言ったら、どんなに驚くか…。


全国の男子高校生の夢だもんな…、







あー!


もう我慢できねえ!




蒼空「千秋!ちょっと来い!」


俺は、ダッシュで屋上に上がった。


誰かに聞かれたら、大変だ。





千秋「はっ?!なんだよ?!

   彼女できたのか?!」



なんでお前はいつも、

女のことばっかりなんだよ?!


まじ、あるいみ尊敬するわ…





屋上に人がいないことを確認して、

千秋に言う。


蒼空「絶対、誰にも言うなよ…?」

千秋「お、おう…」



俺は、昨日のことを全部話した。



千秋「…?」


千秋は、あまりに現実味のない話に、

よくわかってないみたいだ…。


まあ、俺は、

秘密とかできないタイプだから

誰かに話せて、すっきりだけどさ。




蒼空「意味わかった?」


千秋「高梨理子ちゃんが…

   今、俺の近くに

   住んでるってことだろ…」




…合ってるような…違うような…。



蒼空「もういいや!ほら!

   教室行くぞ!」


俺は、放心状態の千秋を引っ張って

教室へ行った。