「起きなさーい!」


お母さんの声が、二階の床を突き破って、私の心を夢から引きずり出した。


カーテンから漏れる光の筋が、私の顔をくすぐって、ようやく起きる気が出てくる。

私の目覚めは、いつもこんな感じ。


昨日みたいな夜には、毎日がいやになることがある。それも、少なくない。

でも、朝には、そんなこと考えてられない。

いつも通りの友達に会えるというだけで、少し嬉しい。


布団なんて、被っている場合じゃない!


だって、


もう朝なんだから!