窓の外が、じょじょにビロードの闇に覆われていく
昨日と同じ星が同じ位置に現れて、私の部屋を覗きながら、また地球の裏側までゆっくりと、旅路をたどる
そして、
明日はすぐにやってくる
星たちが、少しずつ別の道をたどる中で、私の日々は北極星のように変化することはない
いつも同じ声で起こされて
いつも同じ通学路を歩き
いつも同じ教室で、同じ先生の授業を受ける
部活の練習メニューは、いつまで経っても、筋トレに、素振りに、羽拾い
こんな夜には、たまにふと、考えてしまう
もう、私の時間なんて、無意味なのではないか、本の中の世界が日常だったらどんなに楽しいだろうか、と



