そう、心の中で強く思った瞬間、

一瞬フワッと身体が軽くなった。

それと同時に、佑の身体が吹き飛ぶ。

「ぐわっ!」

衝撃でアバラをやってしまったのか、

佑は胸のあたりを押さえ、悶えている。

...今だ。

咄嗟にそう思い、あたしはダッと駆け出した。

裏路地が見えなくなるほど走って、

あたしはようやく足を止めた。