徒花と蝶







『聞いてよ、祐輔』
『何、またおばさんに怒られた?』
『何で分かるの、もしかしてそういう能力でもあるの?』
『ないに決まってるだろ。花楓がそういうときには大抵おばさんに怒られたネタだろ』
『何、ちょっとやめてよ』
『仕方ないだろ?花楓にはレパートリーがないんだから』
『分かったわ、レパートリー増やすわよ』



そんな日々にはもう、戻れない。

戻ろうと思えば、再びそう言う関係になるしかない。