先生に泣いているのを見られたくなかった。
だから私は下を俯く。


でも、何で自分を傷つけたら駄目なの?
自分の身体なら何したっていいでしょ…。

もうこの世界で生きていくことが辛くて辛くて、
仕方なかった。

-居なくなりたい-


「先生、私、死にたいんです」

今、先生はどんな顔をしているのだろうか。
こんなことを言う私に呆れてしまっただろうか-。

「それなら、ゆっくり自分のペースで生きていきなさい」

「それに、君が死んでしまえば、みんな悲しむよ」

先生の意外な言葉に私は顔を上げた。
しかし、先生の言ったことがきれいごとにしか聞こえなかった。

「みんなって誰?私が死んだってこの世界は変わらない、誰も私のことなんて心配しないんです!」

息切れが激しい。
呼吸をするのも難しく感じた。
先生が私の背中をさすってくれた。背中をさすりながら先生は

「少なくとも俺は心配する。」

そう言った。