「有希ちゃん、次だよ」

出席番号が有希の前の女生徒がわざわざ有希のところまで、言いにきた。
勉強している他の生徒の邪魔にならないように有希は

「うん。ありがとう」

と言い、静かに椅子から立ち上がった。

教室を出て廊下に出たとき、教室とは違い異様な冷たさを感じた。
有希はこれから入る別教室も廊下と同じように冷えていると予測した。