【短】線香花火

”また今度な”

約束は果たせなかったけど
覚えてるよ…
この先ずっと。


―君との線香花火を―



私はポケットに忍ばせていた
線香花火を2本、取り出して
それぞれに火を燈した。


重なり合った線香花火は
切なく光を放つ。


君が居ないと楽しくないや、



ねぇ、君は覚えてる?
線香花火。






やがて、重なり合わされて少し大きくなった発光体は
静かに地面へと落ちていった。



線香花火の燃えかすと
切なさだけが残った。