クラスの隅っこでせっせと友達の髪を編んでいる私に近づく人影。

「ねぇ」

あの、アイカさんが地味なあたしに話しかけてる。となりにジュリさんもぴったり寄り添って微笑んでいる。
アイカは品定めするような様子で微笑んだ。
「そのヘアアレンジ、イケてる。カナミさんて、よく見たら、意外と可愛いし。」
となりで、ジュリさんも、ねー!そーだよねッ!ときゃっきゃとはしゃいだ声を出してる。
その言葉に緊張してドキドキした。
素直に嬉しかった。その時は。
キレ長で長いまつげの瞳でこちらを見て、褒めてくれた。私は誇らしくて頬を染めた。



……でも、なんだろう、このいやな予感は



「んね、うちのグループにおいでよ。」
アイカさんが歌のフレーズを口ずさむように軽く言い放った。






…………………………え?