「ヒッ」
私は頬を引き攣らせた。まさか……見られてたとは!

スマホにはシッカリとお姫様だっこ状態のあたしと、あいつが写っている。

「んな……聖学?!見せて!!!!」

いつも冷静でクールなアイカがジュリからスマホをひったくる。
ジュリは、きゃ、と声を上げる。
すると、ゆっくりとアイカの耳が赤くなり、目がつりあがる。
「アタシ達……親友…………だよね??なんで教えてくれなかったの……?」
ジュリの甘ったるい声とは対照的な冷たい凍りつくような声。
「ちッッ違うよ?!あたし、あいつなんて全然知らな……」
「シラ切るつもり?!」
「アイカが……親友なのに教えてくれないなんて……アイカが……可哀想だよッ!」
その時ジュリが私を押す。私はふわりと浮きそうになる。


(まずいっ!)


私はとっさに危機一髪机を掴んだ。

しかしジュリは手のひらを見つめぼうっとしている。
多分私を押した時に手応えを感じなかったからだろう。
ジュリは首を振り手を振った


アイカの怒りは静まらない