あなたが恋を教えてくれた



「てかもう、席に着つかなきゃでしょ」


「あ、そうだね!んじゃ、李心あとでね〜」


杏心は自分の席へと行った。
あー、やっと離れられた

中学の時、あたしが付き合ってた人を杏心も好きだった。
でも杏心は何も言ってくれなかった。
そう、あたしは杏心の好きな人を奪った。

あの時あんなにたくさん相談したのに。
もう杏心なんて信用できない。いくら双子でも…


「双子じゃなきゃいいのに…」


「何、お前が噂の双子姉妹なの?」


上からいきなり声が聞こえた。


「え、」



古谷翼…