「楽しかったか?」
花火がなくなって、解散になった後。
私は1人部屋の窓を開け、夜風に当たっていた。
その時に柊が声をかけてきた。
..........気配を消して近づくなよ。
「...........楽しかったよ、すごく」
私はそんな柊に目もくれずに言う。
「そうか」
柊はそう言って私の頭をぐしゃぐしゃにした。
「わ、ちょ。髪が...」
私は柊にぐしゃぐしゃにされた髪を直す。
「ふっ」
柊はそんな私を鼻で笑う。
.......感じ悪。
「また花火しような」
柊はそう言って口角を上げた。
"また"..........出来るといいな。
私はそんな希望を込めて頷いた。
「夢彩ちゃーん、柊ー?
ご飯できたよー」
遠くから海歩の声がする。
お母さんみたい。
私はそう思い笑った。
「いくか」
「うん」


