「........いい匂い」
私はいい匂いがして目が覚めた。
「お!夢彩ちゃんおはよ!」
「おー起きたか!」
海歩と利亜の声がする。
「........んー.......」
私は目をこすりながら目を開く。
「......わぁ!」
すごい。
テーブルの上に焼き魚やお味噌汁、おかずがたくさん!
「がんばっちゃったよ、俺」
と得意げに海歩が言う。
「すごいっ」
私がはしゃぐと、ふわっと体が浮いて床に足がついた。
あ...柊の膝の上で寝てたんだっけ。
「ごめん、ありがとう」
私は柊に言う。
「........別にいい」
柊はそう言って微笑む。
私はそれを見ると、葉月の隣に座った。
.......葉月も起きてる。
「俺より寝てたよ」
葉月はそう言って私の頬を拭う。
「?」
「寝てた跡ついてる」
ありゃ。
私は自分の顔を引っ張った。
目覚めろ〜。
「よし!じゃあみんな起きた事だし食べよう!」
海歩がそう言ってみんなを見る。
「うんっ」
「いただきまーす!」
みんなで一緒にそう言うと、一斉に箸が動き始めた。
わ、すごい食べっぷりだなみんな。
私も負けじとお魚に手をつける。
「おいひい...!」
私はもぐもぐと口いっぱいにお魚を入れた。
海歩は料理上手すぎる。
胃袋つかまれた。


