「あぁ、夢彩ちゃんが潰れる」
海歩が葉月をどけて、私を助けてくれた。
そのときするりと私の手が葉月から離れる。
「夢彩、こっちこい」
柊に手をひっぱられ、葉月の下から脱出する。
「ふぅ........」
抜け出せた。
「お前、寝起き1人だとダメって本当か?」
柊がそう言って私を見る。
......誰がそんなこと。
って、還か。
私は頷く。
「そうか.........」
柊はそう言って私の頭を撫でる。
「よかった....怒ってない。
てかもう8時!ご飯!」
利亜がそう言ってパン!と手を叩く。
「はいはい、作りますよー。
何がいっか。」
海歩がそう言って立ち上がる。
夫婦みたい.......。
「夫婦じゃねぇ!」
海歩と利亜が口をそろえて言う。
.........エスパー。
「口に出てる、夢彩ちゃん」
海歩はそう言って「俺ら夫婦じゃないから」といつもと違う、どす黒い笑顔で言った。
「....ご、ごめん」
私は苦笑いでいった。
「じゃあ今日は夢彩ちゃんの歓迎会も兼ねて夢彩ちゃんの好きなものなんでも作っちゃおっかなー!」
海歩はそう言って私を見る。
「ほんとっ!?」
私の好きなもの、なんでも!
「ほんと!」
海歩はそう言って冷蔵庫を開く。
「うん。一通りの食材はあるから。
言ってごらんなさい!」
「うーん、えっとね、お魚食べたい!」
私は1番の大好物を言った。
魚なんて少し外れているかもしれないけど、私はこれが好きだから。
「魚?また渋いのいくねぇ。
まってねー...」
海歩は冷蔵庫をあさる。
「お!魚あるよ!」
やった!
「じゃあ今日は和風で行きますかな!」
わーい!
私はやったやったと海歩のところへ行く。
「よし、じゃあここは危ないからあっちで待っててね。」
「わかった!」
私は海歩に言われた通り戻った。
「夢彩、ゲームする?」
「利亜弱いからいい」
「ぐぬぬ.......」


