「もう一回やる?」
「やらねぇ!」
くそ〜っと利亜は悔しそうに部屋を出て行った。
あーあ。つまんないの。
私はテレビから離れた。
「夢彩ちゃーん、まだ遊ぶなら俺相手になるよ?」
海歩がそう言って携帯を置く。
「ほんとっ?」
と、私が言った瞬間海歩の携帯が鳴った。
「あ!ごめんね!」
海歩は携帯を取ると部屋から出て行った。
電話かな....
はーあ。
何しよう。
私はソファで横になり寝ている葉月に近寄った。
そしてそこにしゃがむと葉月の髪の毛を触った。
海歩や利亜はしっかりセットされているけど、葉月はなにもセットがされていなくサラサラだ。
......柊もあまりかっちりセットはされていない気が。
ふわふわと葉月の紫色の髪を触る。
ムラなく綺麗に染まっているそれは、見ていてとても心地いい。
「.........ん」
葉月の目が薄っすら開く。
「......起こしちゃった?」
「んーん、......大丈夫」
「私も眠いや......」
私はふぁ、と欠伸をする。
なんだか、葉月って見てると眠くなるんだよね。
昨日もそうだった。
「ん....おいで」
葉月はソファの奥へ詰めると私が寝れるくらいのスペースを取ってくれた。
私はそこへ横になると、葉月はわたしの腰に手を回してそこから落ちないようにしてくれた。
その手に安心して私は寝てしまった。


