本当は少し、嬉しかった。
けど少し、怖かった。
「まって、柊嫌われすぎ」
推川がそう言って笑う。
やっぱり還のところに戻りたい。
けど......
私は昨日還に言われたことを思い出す。
"俺のところにいたらまたバレるかも。
勘付かれてるかも"
その言葉が私をここに拘束する。
どうすればいいの.......
「お前は黙ってここにいればいい」
私の心を見透かしたように柊が言う。
「俺たちはお前に危害を与えたりしない」
なんで.........言い切れるの.....?
「お前は仲間だ。
仲間は命賭けてでも守り抜く」
そう言った柊の目には、もう怖さはなかった。
「.......ふぇーんっ...」
私はいつかのように、声をあげて泣いた。