そしてみんなそれぞれの位置につく。
そこで私は昨日からずっと思っていたことを聞くことにした。
「........ねぇ、あなた達って何?」
還が乱舞とか言ってたような言ってなかったような曖昧な記憶があるが、結局は何なんだろう。
いまいち信用に欠ける。
「へ?」
相井が間抜けな顔をする。
還は、私をここに住まわせるって言ったけどやっぱりよくわからない人のところにはいたくない。
「ここは何」
おっきい建物。
部屋がたくさんあって、ガスまで通って料理ができる。
「んー、ここは俺らの溜まり場みたいなとこ」
推川が言う。
溜まり場.....?
「そんで俺らが乱舞ってゆーんだけど.....」
「.......乱舞って何」
推川の言葉に、還に言ったように言う。
乱舞って何。
難しい言葉だなぁと眉をひそめる。
「わかんないか.....」
推川が困ったように言う。
「..........乱舞は暴走族」
と、隣にいる来城が言う。
暴走族......、聞いたことある。
あいつが言っていた。
暴走族は、みんなで喧嘩する奴らの集まりだって。
怖い..........。
でもこの人たちが喧嘩する様子が想像できない。
.......あ、柊は出来るかも。
こわいもん。
「...........みんなで喧嘩する集まり....?」
私は聞く。
するとみんな目を見開く。
「まぁ、確かに喧嘩はするね。」
と推川。
「けど、喧嘩するのには理由があるんだよ?」
「理由?」
「そう、仲間を守るため。」
「.......仲間」
仲間.......
仲間って、言葉はわかる。
けどいまいちよくわからない。
それはきっと、私に仲間がいないからだ。