そしてもう一度部屋を出ると、そろりそろりとここ...倉庫?
から出るドアノブに手をかけた。
「どうした」
すると後ろから声がした。
ばっと振り返る。
柊だ。
さっき寝てたのに。
起こしたかな?
「.......行くな」
柊はそう言って私に近づき、私の手からドアノブを離した。
そして私の頭を撫でる。
その手はあったかかった。
私は体が冷えて寒く、その手に擦り寄った。
「........寒いのか」
柊の言葉にこくんと頷く。
柊は「そうか」と私の肩に腕を回すと、倉庫の中へ戻っていった。
必然的に、私も戻るわけで。


