「よかった、無事で」
海歩がそう言ってみた事もないほっとした顔をする。
「ったく。心配かけやがって」
利亜はそう言って私の頭を撫でる。
「よかったぁ...」
葉月は優しく笑った。
「夢彩っ」
すると後ろから声がした。
「玲亜さんっ」
「まさかこんな事になるなんてな....」
玲亜さんは血だらけになり、いまの状況に驚いてるみたい。
「玲亜、って言ったか。
笹浦はどこだ」
利亜が玲亜さんを睨みながら言う。
「利亜、玲亜"さん"ね」
私はそう言って利亜を見る。
「.........っち」
玲亜さんは、笹浦組だけどいい人なんだから。
きっとその血も、仲間を殴った血。
私たちのために殴った血。
私たちの強い味方。
少ししか知らないけどわかったよ。


