「柊っ、
行かせてっ」
私は柊の腕を掴む。
「夢彩」
そう言った柊の顔は、すごく辛そうだった。
「柊..........?」
柊の頬に手を伸ばす。
すると柊は私の手をぎゅっと握った。
「夢彩、俺らから離れないでくれ」
ポトリ、と柊の目から涙が溢れた。
「俺らのところに必ず戻ってきてくれるか?」
柊がそう言って私をぐっと抱きしめる。
「うん、当たり前だよ」
私はそう言って柊の背中に手をまわす。
「............蹴りをつけてくる」
そしてそうぼそりと言うと体を話した。
そして私はドアノブに手をかける。