明穂さんはそう言うと両手を広げた。
.........元気だなぁ。
「そういえば、夢彩は女なんだろ?」
こくんと頷く。
「女の姿もみてーなぁー......」
その目........嫌い。
私は柊に隠れる。
「明穂さん」
「悪い悪い。
流石に自分の学校に得体の知れない小娘入れるとなりゃーね。
お前らの頼みでもそこはしっかりさせてくれ」
「すみません、わかりました。
夢彩、カツラとカラコン取れるか?」
柊はそう言って私に聞く。
確かに、この明穂さんが言うことは間違っていない。
得体の知れない人なんて自分のところに入れたくないもの。
けれど、私もこの人がどういう人か知らない。
........理事長とは言っていたけれど。


