家族は俺たち二人だけ


昔、妹と約束した


家族は俺たちふたりだけだ...って


俺の両親はどっちも社長で、めったに家には帰ってこなかった


いつも、周りにいたのは妹と名前も知らない使用人たちだけだった


そんな生活に嫌気がさし、限界がきた俺は妹を置き去りに家を出ていった


金持ちの息子だからそれなりに銀行にも金が入ってて住むところは問題なかった


最低限のものは持ってきたから


今頃、使用人たちは血眼になって探しているだろう


「どーでもいーわ」


公園には俺の乾いた声が悲しく消えていった


パコパコッ♪


LINEだ


妹からだった


Maki「置いてったなこの馬鹿大毅」


怒ってんなこりゃ


未読無視だ


パコパコッ♪


また来た


Maki「今日の泊まるところ平気だよね?野宿とかありえないから」


そう来ていた


「ハハっ...するわけねえだろ」