誠「帰ろう...」


そして、私たちは数学準備室を後にしようとした


みんながぞろぞろ帰っていこうとする中、最後にいた私はドアの前で先生に呼び止められた


和田「五十嵐...最後に言わせてくれ

俺は覚えてたよ、お前のこと...

さっき、知らないって言ったけどそんなのは嘘だ

忘れるわけねえよ...




俺を必要としてくれた1人目なんだから」


悲しい瞳で真っ直ぐそう言う先生を私は初めてかっこよく見えた


「.......そう...ですか」


そう一言言って準備室を後にした














その後の帰り道は誰一人口を開かなかった