あれから2年が過ぎた今


中学を卒業し、受験を受けず春が来てしまった


時計の針は10時をさしていた


当然全てを失った私にすることなんてない



だけど



グレーのスウェットにパーカを着て



ギシ..ギシ...


ギシギシいう長い階段を下った







お母さん...





久しぶりに見たお母さんはやつれていた


一瞬お母さんと目があった






「チッ」



そして、






優しいお母さんはもういなかった