「ねぇ、翔琉」
出生届を書き終えて
怜翔と一愛を嬉しそうに見ている翔琉に声をかけた。
「ん?」
「...ありがとう」
――...チュ
触れるだけの一瞬のキスをした。
実は私聞いちゃったんだ。
翔琉がロビーでたくさん泣いてたって
私がいなくなるのが怖いって...
そんな翔琉を見たのはみんな初めてで
『愛優ちゃんへの愛を感じたよ』
なんて來輝さんは言ってた。
だからね?
今回も翔琉が分娩室で
私にあんな事言ってくれたから助かったんだよ。
だから...今回も翔琉が私を助けてくれた。
守ってくれたんだよ────────。
「愛優ちゃん、帰ったら覚えとけよ」
ひっひっ...ひゃあ~...!!
またまた翔琉さん!
笑ってるけど顔は笑ってないですから!!
でも、帰ったその...ラブラブするわけで...
そう思ったら顔が赤くなっていくのがわかった。
翔琉
今、私たちには
怜翔と一愛という存在が誕生した。
でもね、
この先も私を守ってくれるのは
────────翔琉しかいないんだよ
“安心しろ、俺がお前を守ってやる”
そう言われた日からずっとあなたは私を守ってくれる。
そんな翔琉が大好きだよ──────。
この先も四人で楽しく笑って生きていこうね。