【完】最強な彼に愛されてⅡ




「愛優先輩っ...!!」


「愛優ちゃん!!」


そこには、焦ったような顔の志田くんと
心配そうな咲良ちゃんがいた。



「な、なんだっ...」


よかった...助かった。

ホッとしたのか、急に涙が溢れてきた。



「あんたたちは客でも何でもないわ。

警察に電話するから。
言っとくけど、
愛優ちゃんにこんなことしてタダで済むと思わないでよ」


そういうと、咲良ちゃんは言葉通り
携帯電話で電話をかけていた。



男たちは何も言えずに、ただ黙って座っている。


「愛優先輩っ...!!」


志田くんは私の方に駆け寄ってきた。

その顔は見たことないほど悲しい表情で...

心配してくれてたんだと思った。


でも、私の恐怖は消えなくて
震えが止まらなかった。



「愛優先輩...」


そういって志田くんは、
外されたボタンを戻そうとしてくれたけど


「や、...!!」


反射的に手を払ってしまった。



「あ、...すみません」


志田くんはとても切ない顔して私に謝った。


志田くんは何も悪くないのに...