「そうなんだ…、ご両親亡くなったんだ、なんかごめんね嫌なこと思い出させた?」
「そりゃそうだよ美咲くん」
いや、何故お前がここにいる?
「いいのいいの、最近は胃に穴が開きそうなくらいうざい人達のせいで親のことは思い出さないから」
少しは感謝している所もある。
お金も溜まって来たし今度、お墓を作りに行かなければならない。
それに、お墓を作ったらこの仕事も辞めると決めていた。
「偉いね、俺両親が居なくなったら困るよお金とか」
「アハハ…私、お金困ったなぁ、葬儀も知り合いが済ませてくれてね、大変だったよ」
本当…大変だった。
泣く暇もない、辛い日々だった。
「美咲、そろそろ行こう?」
「おう、じゃあな遼君」
「うん、後でね」(チッ…)
舌打ちが聞こえた気がしたが、気にしない。
「今度の休み遊び行かない?」
「本当?行く行く!」
友達と遊びに行くなんて久しぶりだ。
それにここ最近ずっとスーパーでしか買い物をしていない。
「良かった、断られたらどうしようかと思ったよ」
「日曜でいい?そこしか空いてなくて…」
「良いよ!じゃあライン交換してなかったよね?」
スマホを取り出し、ラインを交換する。
「じゃあ、俺が行くとこ考えとく、取り合いず10時頃に家の門の前で待ってて?」
「え?うんわかった」
何で家の門?
キーンカーン…
予鈴がなり美咲と別れ席に座る。
頭は日曜のことで頭がいっぱいだった。


