突然現れた陽だまりのような女は、ぽっかり空いた隙間を埋めた。 それから、初めて生きることが楽しくて仕方なかった。 どんな手を使っても隣におきたくて、必死で馬鹿みてぇに親父の仕事を手伝っては我儘をいった。 けれど俺はクズで馬鹿だから。 あいつの心の傷を見抜けなかった。 「お許しください、陽鉈様、遼様…」 今までずっと隣にいたのに、気づけなかった俺等はただの馬鹿だ。