満月の夜には

「「いらっしゃいませ。神無月様。

お帰りなさいませ。坊ちゃま」」


お店に入るなり、待ち構えていたように頭を下げる店員さん達

え、なにこの光景…

てか、ここ超が付くほどの高級ブランド店じゃん………



「うん、ただいま」


ただいまって……え?

まさか、坊ちゃまってカナタのこと?!



「早速で悪いんだけど、この子に似合う服お願いできるかな?」


ずいっと前に出される私

へ…………?



「「畏まりました」」


いやいや、畏まらないで?

いくらなんでもここの服なんてとても払えないって!