「あ、あのさ、美唄…

俺、四月から、

イギリスに行くんだ…」

(え?)

「イギリスの大学に、交換留学制度っていうのがあってさ…

それだと、俺は、奨学金で何とか行けるんだ。

兄貴も、賛成してくれた。

親の研究を完成させたいっていう、兄貴の願いも俺が叶えたい。」

「そう、…なの…

――良かった、ね…」