元来た道を駆け抜け、ゲートから出ると、

そこはいつもの私達の世界だ。

「何か~、怖かったね~。」

「ガチじゃないっスか!」

「ヤバかったね。」

息を切らして駅に向かう、私達。

ただ、春人は一人、

いつもの通学路の分岐点で手を振った後も

どこかぼんやりとしていたので、私は心配になった。