「…何か、照れるな。」

そう言った春人は、嬉しそうだ。

(好きな人の名前って、呼んだその一瞬に、

心がドキッと跳ねて、気が遠くなる感じがするんだよね…。)

「春人、春人」

私はその温かさを確かめるように、

続けて言ってみる。