ただ、好きなだけだった。




「母さん。本当に私が勝手に迎えに行ったの。だから紗由を責めないでよ」


「柚梨愛ちゃん…。こんな子の事かばうなんて…、本当に優しい子ね。紗由、感謝しなさいよ!!」



「………かばえなんて頼んでねーよ…」



ぼそっと呟いた私の一言。


なんでこんな憎まれ口しか言えないのかな…。



もうちょっと……いい子だったら…、素直だったら…運命は変わっていましたか…?



────────



「紗由、部屋行こうよ!!」



「はっ?嫌だよ。ウチは自分の部屋行くから」



「いーいーかーらー!!姉妹水入らずで語ろうじゃないかあ!!」



「嫌だよ。ウチは部屋で湘南乃風のCD聞きたいの!」


「じゃあウチの部屋で聞けばいいじゃん?だからおいでって!!」







「………なら行く…」




簡単に承諾してしまう自分。


正直、よんでくれる事に…どこか喜んでる自分がいるのも事実なんだ…。